3・具体例

・褒美と罰
 本当に犬をよくしつけるつもりなら、日頃、犬を撫でずに、言うことを聞いたときだけ
撫でてご覧なさい。
これが一番で警察犬などの訓練に用いられる方法です。しかし、しょっちゅう撫でられて
いる犬は、それはなれっこになっているので、撫でても嬉しがりません。
やむなく餌を用いることになるのです。
しつけにおいて餌は非常に効果的ですが、反面、犬を食いしん坊にするという悪い点が
あります。ですから、理由もないのに餌をやるのは禁物ですし、食卓でねだるなどの
行為は厳しく咎めてください。
また、褒美として餌をやると太りすぎになることが多いので、体重をコントロールし、
食事量を加減する必要があります。
 褒美には、犬の好む特別なものを用意します。普段、食べない美味しいものでなければ
なりません。
チーズ、レバーなどは匂いも強く犬が好みます。やる量は1センチ角程度で十分です。
かならず「よしよし」という言葉と同時にやって下さい。
飼い主が望む行為をしないのに、褒美をやっては絶対にいけません。
褒美の効果がなくなります。
犬が好ましい行為を確実にするようになったら、褒美を与える回数を時々にして、言葉
だけで満足させるようにして下さい。
罰は、母犬の真似をして、首を仔犬のほうに強く振り、低い声で「ウーッ」と言って
みて下さい。
これで効果があれば一番よいのです。ただ、低い声がうまく出せないと効果がありません。
体罰としては、犬を仰向けにして押さえ込む方法が一番優れています。
また、首筋をつかみ、揺すってやる方法も次善の策で、これらは母犬がやる方法ですから
仔犬の理解が得やすいのです。
また、緊急の場合に限り(食卓の物を盗もうとする、飼い主を噛もうとするなど)、
てのひらで、鼻先を叩くのもやむをえません。
なぐる・蹴るの体罰を与えると、人間を怖がり、噛む犬になります。くれぐれも注意して
下さい。
また、罰を与えて、犬に噛まれ、怪我をすることのないようにしましょう。
また、罰も褒美も、必ず現行犯主義で与えてください。
ちょっとでも時間が経過すると犬はなんで褒められ、罰せられたか判らなくなります。
また、罰は、犬によい行動を教えないという基本的な欠陥があります。
ある行為を罰したら、よい行動をさせて、褒めて下さい。具体的な例をあげましょう。
例1
・テーブルの足をかじる。
・犬の首をつまみながら、低い声で「ウーッ」あるいは「いけない」と言う。
・犬にかじるものをあたえる。もし、それが、味のあるものであれば、それ自体が褒美に
 なるが、味のないものをかじりはじめたなら、ヨシヨシと言いながら別の褒美を与える。

具体的には
例2
・チャイムに吠える。

・犬を叱る。
・犬が静かになったら褒美を与える。
例3
・引綱をつけた犬が地面の残飯を食べようとする。
・引綱を引くと同時に叱る。
・犬が飼い主と正しく歩きはじめたら褒美をやる。

このように、罰と褒美は必ず対にしなければなりません。
これにより、罰・褒美の比率は50:50になるはずですが、20:80にしてやりましょう。
どうするか? 犬が飼い主にとって好ましい行動を自分からしていたら必ず褒美をやるの
です。
例1.読書をしている飼い主の足元で静かにしているとき。
例2.チャイムがなっても静かにしているとき。
例3.来客があっても、飛びつかず静かにしているとき。

 殆どの飼い主は犬が自発的に良い行動をしているのに褒めません。
よく犬を観察して、良い行動をすかさず褒めましょう。これが一番のコツです。


・トイレのしつけ
飼い主が最初に悩むのがこのしつけです。
非常に早く(2、3日)覚える犬と、時間がかかる犬(3、4か月、例外として6か月)が
いますが、病気でない限り(膀胱炎・腸炎など)その内解決します。
はじめに、覚えておいて下さい。「正常な犬は、寝床・食事場所では絶対排泄しない」の
トイレと、寝床・食事場所はできれば1メートル、最低50センチ離す。
したがって、サークルを使用するなら、相当大きいものとする。理想は、1メートル以上
あるサークルにペット・シーツを敷き、クレート(ケージ)を寝床として接続することで
ある。食事はクレート内でやる。
仔犬は日中は1時間に一度、夜中は2回トイレにつれていく。
シーツはこまめに換える。犬によっては汚れていると排泄しない。4か月齢になると、
大体、夜は7時間程度は我慢する。
室内で排便しても決して怒らない。もし叱れば、犬は「オシッコをしたので叱られた、
飼い主のいないところでしよう」と考え、問題は悪化する。
 
具体的にはどうするか
シーツの上で排泄したら、褒美を与える。
サークルを使用しない場合、トイレのしつけができるまで、犬の行ける場所を制限する。
もし、1週間程度たっても、方々汚すなら、排泄あとに皿をおいて、そこで食事をやる。
場合によっては数カ所置く。そして、おいたままにしておく。これにより、犬はその
場所は「トイレではなく食堂」と考えるようになる。
もし、将来、外で排便させる予定なら、室内の問題が解決する前後から、外で排泄させる
癖をつける。4か月以前にこの癖をつけないと、外では排泄しなくなる恐れがある。
また、飼い主の病気・老犬問題を考えると、室内・外、双方で排泄する癖をつけたほうが
後で楽であろう。
少しなれたら、排便しそうになったら「オシッコ」、「シーシー」などと掛け声をかけ、
期待通りにできたら褒美をやる。これにより、将来、ある程度、飼い主の好みの場所で
小便をさせることが可能になる。
糞のほうは、必ずしもうまくいかないのは、皆様が病院で急に検便すると言われても、
医者の都合通りにならないのと同じことで、犬の場合、ある程度、運動をさせないと
排便できない。


・噛み癖の矯正
ジュネーブのある獣医師が、問題行動を持った犬の飼い主400人にアンケートを取った
ところ、44.65%の人が、「飼い主に対する噛み癖」をあげています。
これが、勿論、問題行動の最大のパーセンテージをしめています。
この問題の大きな原因は、犬をボスにしたり、幼い時の噛み癖を正しく矯正していない
からです。
仔犬が、くつろぎながら、ゆったりして、手を嘗める・軽く噛むのは愛情の表現ですから、
咎める必要はありません。
ただ、遊んでいる最中手を噛む・歩いている足を噛むのは一種の攻撃遊戯なのです。
これを許せば、相当多くの犬が将来、飼い主を本気で噛むようになります。ですから、
この癖だけは、今日から絶対に直して下さい。
手・足を動かさず、犬をまったく見ないで、ジッとしている。
これで犬の行動がおさまればそれでよい。噛んだら、骨など、噛んでよいものを与える。
それでおさまればその方法を続ける。
噛んだら、別の部屋に行くか外出する。そして、犬が静まるまで犬には会わない。
この方法は面倒だが効果がある。
噛んだら、「キャン」と大声で言って、まだ噛むようなら、手で耳をつねり、逆に
「キャン」と言わせる。
これは、仔犬同士のやり方を真似している。仔犬は強く噛む、と相手に更に強く噛まれる
ので、段々噛まなくなる。本当は、飼い主が犬の首・耳を噛んでやるのがよい。
革手袋を用意し(カーショップなどにある)、犬の舌をひねる。
上記の方法を毎回、必ずやれば、その内収まることは保証します。
忘れてはならぬことは、毎回です。たとえば、電話がなった・来客が来たなどの場合も、
応対にでる前にまず犬を矯正することです。

 

・自制心をつける
犬が遊んで大騒ぎしているとき、首などを捕まえ、仰向けにして、胸の下に押さえ込みます。
痛がらせてはいけません。
そのままの姿勢をつづけ、犬が静かになったら離して下さい。これが母犬の教育方法なのです。
この時、怒鳴ったりせず、ゲームを楽しむ気持ちでやりましょう。
また、犬をひっくりかえし、腹、手足の先、耳の中、口中などを自由に触れるように練習
して下さい。一日、3、4回、皆がやってください。


・いろいろな体験を
予防接種が完全に終わるまで、家の中においておくことを勧めますが、
家の中にも風とともにビールスは入りますし、外出帰りの人はいろいろな病菌をつけて
います。元気な状態なら、なるべく早く、抱いてでも、庭・外につれてでて、車・人の往来などにならして下さい。
 
家に閉じ込めておく場合は、音楽を大きくかける・台所の音を聞かす・窓から外をみさせる、
など外界に極力ならして下さい。
また、訪問客、特に、幼い子供たちにならすようにしましょう。
これからの努力が人なつっこく、けんかをしない犬を作るのです。
4か月を過ぎるとこのようなことをしても効果があがりません。早いほどよいのです。
外に出す時、犬が怖がるのに無理して引きずっては絶対なりません。
怖がらない範囲から、餌などを用い、犬を勇気づけ、じょじょに遠くに連れだして下さい。
このしつけに失敗すると、一生、散歩嫌いになります。

車になれさせることも重要です。
まず犬が「車」=「獣医師のところで嫌なことをされる」と思うようではいけません。
家になれたら、なるべく早くから、停止した車に乗せ、褒美を与える、遊んでやるなどを
しましょう。
犬が散歩に出られるようになったら、次にエンジンを掛けてみます。そして、犬が平気なら、
少しだけ動かし、すぐ散歩に出して下さい。
このようにして、「車」=「散歩、楽しいこと」と犬が結びつけるようにするのがコツです。
あせらずに、犬の反応を見ながら、距離を伸ばしましょう。
具体的にはどうするか


・留守番に早くならそう
家に来てすぐから、5分、10分と飼い主が外出する癖をつけます。
これをしないと、将来、留守番が出来ず、無駄吠え、物を壊す、などいろいろな問題が
起きます。
そのさい、次のことを必ず守って下さい。
出掛けるときは、犬を見ても、言葉をかけてもいけない。
できれば、外出の格好をして、しばらく居間でくつろいでからなにげない風で出掛ける。
帰ったときは犬がどんなに歓迎しても、犬の方を見ず、撫でず、声をかけないで、10分
ほどして犬が落ちついたら、撫でてもよい。
この方法により、犬は留守中に、飼い主のことをあまり、考えずにすみますので、ストレス
がなくなります。
出掛ける時は罪の意識からいろいろ犬を構い、帰宅時は熱烈歓迎を受けると、必ず留守番が
できない犬になります。


・座れの教え方
犬が座っているときに「座れ」と言い、「よしよし」と必ず言いながら褒美をやる。
これを大体20回。
犬が座りそうな姿勢をしたら「座れ」と言い褒美をやる。
これも20回。
最後に、「座れ」と命じ、座ったら褒美をやる。
このとき、軽く尻を押してやってもよい。
「伏せ」も同じようにして教えればよいのです。
そして、犬が命令を実行するようになったら、褒美をやる間隔を2回に一度、5回に一度、
最後はなにもやらず、優しく「よしよし」と言ってやる。
「座れ」は家に来てから2~3日、「伏せ」は「座れ」ができるようになってから教え
ましょう。
なお、老犬になると、耳が聞こえなくなるので、言葉の命令では通じません。
仔犬の時から、手の動きも併用して教えましょう。「座れ」は手を肘で曲げ上をむけ、
「伏せ」は腕を上から下に下ろすような動作をします。


・来いの教え方
食事のたびに「○○来い」と言ってやります。
それ以外に、一日、数回、かくれんぼをして、褒美をやりながら教えます。
非常に重要なことは、犬が何かに気を取られて、しばらくして戻っても、絶対叱らない
ことです。
具体的にはどうするか
これをやると、「飼い主のところに帰ると叱られる」と考え、「来い」のしつけは大失敗
に終わります。
もし空き地などで訓練する場合は、犬が戻ってきたら褒美をやり、一度引綱をつけてから、
また放してやって下さい。
これを、数回繰り返します。この方法により、「飼い主のもとに帰る・・束縛と帰宅」と
いうふうに犬は考え難くなります。
また、犬の嫌がることをするとき(入浴、爪切り)など絶対に「来い」で犬を呼んでは
なりません。
なにげない振りをして、犬に近づき、首輪を抑えてしまいます。 「来い」=「よいことが
ある」と犬に信じさせることが重要です。
具体的にはどうするか


・物を壊す、などの罰し方
一つの方法はビターアップル、ビターパンチなど苦い液体をペット・ショップで購入して
塗っておくことです。
これ以外の方法は、空き缶、ペットボトルにコインを少し入れ、大きな音がするようにし、
悪事を働いている犬のそばに投げて驚かせるのです。
飼い主が直接罰すると、留守には何もされぬことが判るのでいたずらをします。
ですから、飼い主が投げたことが判らないようにして下さい。
このほか、水鉄砲、パチンコを作り、大豆などを尻にぶつける方法もあります。
一番よいことは、犬の壊しそうなものを一切近くにおいておかないことです。
物を壊してはいけない、などは犬の社会的ルールにはありません。人間が勝手に押し
つけていることなのです。


・飛びつかせない方法
小型犬はともかく、大型犬に絶対この癖をつけてはなりません。
大きな事故が何度も起きています。次の方法を取ります。
はじめから仔犬が、立ち上がったら一切犬を構わない。遊びも中断し、見も、話しもせず、
「いけない」とも言わない。つまり完全に無視する。
これが出来ない場合は、「いけない」と言いながら、軽く足を手で払い、ひっくり返す。
これを毎回忘れずにおこなう。
来客がくる時は、引綱をつけて、足で踏みつけ、飛べないようにすると同時に、客に
しゃがんで貰うように依頼する。
飛ばないで歓迎できたら、褒美を与える。


・飼い主に対する反抗
食事、玩具などを守り、飼い主に唸る犬を放置してはいけません。
必ず「唸る」は「噛む」に変化します。犬はボスになっているかなろうとしているのです。
具体的にはどうするか
犬がまだ幼く、怪我をしないことが判っていれば、食事・玩具を取り上げて下さい。
ただ、その直後に素敵な褒美を与えてから、すべてを返してやるのです。
そして、犬には、「飼い主は物を取らない」と学ばせて下さい。もし、反抗するなら、
1.で述べた方法で罰して下さい。
もし餌を食べている時に近づくと唸るのであれば、面倒でも食事を手で、すこしづつ食器
に入れてやって下さい。
これにより、犬は、「飼い主の手は餌を取るものではなく、くれるものだ」と理解する
ようになります。
居場所を守る(たとえば長椅子から下りないなど)場合は、怪我をしないのであれば、
犬を力ずくで下ろして下さい。そして、以降、2度と乗せないことです。
このようなことがないように、犬が来た日から、食事・玩具などを取り上げたり犬の
居場所をどける練習もして下さい。
以上は危険な兆候ですから、必要あれば家庭訪問で犬のしつけを教えてくれる、同伴犬
専門の訓練士、家庭犬しつけインストラクターなどの援助を仰いで下さい。
預かり訓練には絶対出してはいけません。


・自発的行動はすかさず褒めよう
部屋の隅で静かにしている、来客を飛びつかず迎えた、などの好ましい行為をしたら
すかさず、褒美を与えて下さい。
もし、チャイムに吠えるなら、一回叱り、犬が静まったら、すかさず褒美をやることが
正しいしつけです。


・すぐれた無視の技法
仔犬が遊びたがって騒ぐ、来客に飛びつく、食卓でねだる、などの行為に一番効果が
あがる方法は「無視」です。
そして、この方法は犬の性格を悪くする恐れがまったくありません。
飼い主が犬のほうを見ずに、言葉もかけない、場合によっては、外出する、別の部屋に
行くのです。
この方法を用いると、一時、問題行動が悪化します。つまり、犬は「突っ張る」のです。
しかし、これを過ぎると、突然、問題行動はウソのように消えてなくなります。
残念ながら、この方法は、物を壊す、畑を滅茶苦茶にする、などには使用できません。
あくまで、人間が対象の問題行動の解決方法です。


・犬が要求して吠えたら無視を
犬が食事、散歩、遊びを要求して吠えたら、完全に無視して下さい。
犬はあなたに命令しているのです。犬がおさまって、5分ほどしたら、必ず、「座れ」
などの命令を与えてから喜ぶことをするのです。


・正しい遊び方
ボール遊びを例にとります。犬に自分のボールを与えておくのは結構ですが、飼い主が
遊んでやるボールは必ず戸棚の中にしまい、飼い主がその気になったときだけ、出して
遊んでやりましょう。
この方法により、あなたがイニシアティブを確保できるのです。
ぼろ布を利用したひっぱりっこは、「犬に噛み癖がない」場合に限り、やって下さい。
ストレスの発散にはよいのですが、噛み癖を助長します。


・ツケのしつけ
外出するようになったら、犬に引き癖をつけないように注意します。
犬が、引綱を引いたら、飼い主は犬を見ずに棒立ちになって下さい。その内、犬は必ず
足元に戻りますから、褒美を与えるのです。
この方法により、引綱を張ると散歩ができない、と犬は学びます。
少し、長い距離を歩くようになったら、引綱を右手に持ち、犬は左の足元に座らせてから、
「来い」と言って歩きはじめます。
すぐ犬は行き過ぎますから、飼い主は何も言わずに180°方向転換して下さい。
左に行ったら右、右に行ったら左、という具合に歩くのです。
犬と視線を合わせてはいけません。足元で歩けた時だけ褒美を与えます。
言葉をかけないのは、犬に常時飼い主を注目させる癖をつけるためです。
この段階で号令をかけると、号令が耳に入らない間、犬は自由な気分になり、飼い主に
注意しません。
犬が、常時飼い主を見て歩くように なったら、ジグザグ歩き、右、左に曲がるように
します。
これで一応、完全ではなくとも、飼い主の近くを歩けるようになってから、はじめて
「ツケ」と言いながら、左手で腿を叩くのです。
犬が近くに来たら、褒美をやります。
この訓練は、非常に犬を疲れさせますから、1回5分、一日2回程度おこなうだけにします。
中・大型犬には必ずこのしつけをしないと危険です。時間の掛かるしつけですが、
根気よくやって下さい。
 
場合によっては、専門家に、必ずあなたが引綱を持っている状態で教えて貰って下さい。
預かり訓練に出せば、訓練士とは必ずうまく歩くようになりますが、あなたとそうなる
とは限りません。
この練習には、チェーン・カラー、ヘッド・カラー、などいろいろな用具を用いる場合が
ありますが、背骨をずらすなどいろいろな問題があるので、必ず専門家の指導をあおいで
下さい。


・歯磨き
犬は虫歯にはなりませんが、歯槽膿漏にはなりやすいものです。
元気なころは、ガム、骨などをやれば歯石は取れますが、老犬になると、固いものを噛む
ことを嫌がるようになります。
その結果、ますます歯石が溜まり、口臭が酷くなります。
これを防ぐために、仔犬の時から週に2、3回、布、ブラシなどで歯をこする練習をして
下さい。
ショップにビーフ味のする歯磨き液を売っていますから、これと褒美を用いながら練習
して下さい。


・薬を飲ませる
片手で犬の顎を支え、指を犬歯の後ろに入れて口を開けさせます。
最初、10回程度は餌を入れて食べさせるだけにします。
次にエビオスなど犬が嫌がらぬものを舌の奥に入れてやり、口に含んだ水を入れ、犬の
口を手で握って飲ませます。
喉をさすってやるとよく飲み込みます。
口なおしに褒美をやって下さい。
最後はビタミンなどで練習し、終わったら褒美をやります。
通常、薬はチーズなどに入れて与えてよいのですが、制嘔吐剤などは薬だけ飲ます必要が
あるので、この練習をしておきましょう。


・待て

散歩の途中で買い物をするなどのときに、「待て」をさせる必要があります。
ただ、このしつけは5、6か月からでしょう。すべて順調な犬なら、家の中で4か月齢
程度から練習します。
犬に引綱をつけ、どこかに結んでおく。
引綱の先端近くで「座れ」を命じる。
手のひらで目を隠すようにし、「待て」といいながら、半歩後退して様子をみる。
犬が立ち上がったら、もう一度近づき、「座れ」を命じる。
もし、犬がそのままにしていたら、最初は10秒ほどしたら犬に近づき、「よしよし」と
褒美を 与える。
次回は20秒、40秒と時間と離れる距離を長くする。
重要なことは、犬が立ち上がりそうなタイミングを見計らってその直前に近づき、褒めて
やることである。
最初は家、庭、家の前、静かな通り、賑やかな場所、と段々気の散る場所で練習する。


・子供と犬
お子さんに絶対注意しなければならないことは次の点です。
よく眠らせること。特に、犬が到着したその日、それから3、4日は注意する。
犬を脅かしたりしないこと。犬を隅に追い詰めるのは非常に危険である。
耳に息を吹き込まぬこと。
犬の物、餌には近づかないこと。
馬乗り遊びは絶対にしないこと(犬の背骨は非常に弱い)。
21 新しくお子さんができるとき
夫婦でよく相談して、赤ちゃんが来ても、犬の待遇が悪くならないように注意して下さい。
もし、いままでと犬の取扱いを変えるなら、出産の半年位前からそうして下さい。
それらを考慮した上で、次のようにします。
出産2週間前から、主婦は意識的に犬を構わないようにする。
出産したら、赤子の匂いのついた下着などを犬の寝床近くにおいておく。
主婦が赤子と帰宅したら、まず、犬をうんと構ってやる。
ついで、注意しながら赤子に会わせる。犬に、赤子が来たので待遇がよくなった、と
印象づけることがだいじである。
子供と犬だけにすることは避け、留守中は犬をつなぐ、サークルに入れるなどする。

・新しくお子さんができるとき

夫婦でよく相談して、赤ちゃんが来ても、犬の待遇が悪くならないように注意して下さい。
もし、いままでと犬の取扱いを変えるなら、出産の半年位前からそうして下さい。
それらを考慮した上で、次のようにします。
出産2週間前から、主婦は意識的に犬を構わないようにする。
出産したら、赤子の匂いのついた下着などを犬の寝床近くにおいておく。
主婦が赤子と帰宅したら、まず、犬をうんと構ってやる。
ついで、注意しながら赤子に会わせる。犬に、赤子が来たので待遇がよくなった、と
印象づけることがだいじである。
子供と犬だけにすることは避け、留守中は犬をつなぐ、サークルに入れるなどする。
 
散歩・運動

4か月齢程度までは、特に、運動を意識してさせる必要はありません。
むしろ、間接などを痛めないように20分くらいで切り上げたほうがよいのです。
ただ、6、7か月を超えた犬には、一日2回十分な運動をさせる必要があります。
運動とは、肉体の健康を保つだけではなく、精神のストレスを発散させる目的があることを
忘れてはなりません。
運動の必要量は、体格、犬種でいちがいに言えるものではなく、犬によって大きな差が
あります。
十分かどうか判断する目安は、「運動が終了してから、水を飲み、犬が満足しきった状態で
横になる」程度です。
その2で「ツケ」の練習を簡単に説明しましたが、散歩の間、ずーっと「ツケ」で歩かせ
てはいけません。せいぜい5分程度で後は自由に引綱を延ばして、匂いを嗅がせてやって
下さい。
これがストレスの発散なのです。
「ツケ」の訓練の行き届いた犬は、自由にさせてもひどく引くことはなく、危険があれば
呼び戻すことができます。
なお、運動を多く必要とする犬にはジョギングをする、自転車の引き運動をするなどが
必要ですが、これは1歳以上になってからで、自転車の引き運動は、余程、「ツケ」の
練習が出来ていないと危険です。
できれば、訓練士の指導をあおいで下さい。


問題行動
噛む、吠える、壊すなどいろいろあります。
これは、ほとんどの場合、「飼い主と犬の関係」がしっくりいっていず、犬にストレスが
あるからです。
ですから、犬ではなく、飼い主の飼い方の問題です。
このような理由から、訓練所に預けて犬だけを訓練しても効果はありません。
訓練所の役割は、「飼い主と犬の関係が安定した1歳以降、犬により高度の訓練を学ばせる
ため」のものです。
問題があるからといって、訓練士任せにしては解決にはなりません。
飼い主自身が専門家の指導を受けて飼い方を変えることが必要です。
よく、犬を知らない人々が間違えるのが、「恐怖による攻撃性」の問題です。
臆病な性格の犬・過去に叩かれたり蹴られたりして人間不信に陥っている犬は何らかの
動作におびえ、急に噛むことがあります。
ですから、これは「攻撃」ではなく「止むを得ない防御」なのです。
これを、「ボスと思っている犬が攻撃した」と受け止め、罰を与えると取り返しのつかぬ
ことになります。
くれぐれも注意して下さい。
なお最近は行動学に詳しい獣医師・訓練士もじょじょに活躍しはじめましたし、薬品にも
大きな進歩が見られます。
問題行動は早く治療をすればするほどよい結果が出ますので、早めに専門家に相談される
ことが、あなたと犬の幸せに通じます。
行動学に基づいた正しいしつけで、みなさんが幸せなワンワンライフを送られることを
祈って筆をおきます。