キング・チャールズ・スパニエル特徴

犬種の特徴は、
血統書発行団体の規定に沿った内容です。

毛色等はその種に認められた規定になります。
体高、体重などは基本的なサイズとして規定に近いほどスタンダードに近いと言えますが、
近年の平均的なサイズを表しているものではありません。

家庭で飼われている犬・猫のサイズが、
規定より大きすぎる場合や、又は、小さすぎる場合、
それが健康に大きく影響を与えるものではありません。

犬のサイズに関係なく、健康管理は飼われる方の、
日頃から愛情持って接することで、体調の変化などに、
素早く気づき、対応していただくことが、何よりも重要です。


 

「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」より(最終更新 2011年5月24日 (火) 00:06)

キング・チャールズ・スパニエル(英:King Charles Spaniel)は、イギリスのイングランド原産の愛玩用のスパニエル犬種である。犬種名はそのまま「国王チャールズのスパニエル犬」を意味している。別名はイングリッシュ・トイ・スパニエル(英:English Toy Spaniel)

歴史 :

イギリス王室で飼育されていた由緒ある愛玩犬であるが、ビクトリア王朝時代に興った流行によって誕生した。ピーラム・スパニエルというスパニエル犬種(今で言うとキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのブラック・アンド・タンの毛色のものによく似る)のマズルを狆などとの交配によってつぶし、更にサイズを小型化させたものが本種である。最盛期には貴婦人同士の会話に同席したり、王室の公務の手伝いなども行っていた。

然し、その隆盛は長くは続かなかった。1920年代になると過度の改造により健康被害が出始め、ブームも去り、いびきがうるさく一緒に寝ると熟睡できないなどの理由により、愛好家からはマズルが長くハンサムで、サイズも大きめの姿に戻し、健康を取りもすことが願われるようになった。その結果、ピーラムの姿が忠実に復元され、現在も人気がありよく知られたキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルが誕生した。健康面でも性格面でもキング・チャールズを大きく上回っていたキャバリアは人気を完全に奪い去り、本種に取って代わるようにして世界的に人気の犬種になっていった。更に、ドッグショーなどでは次第にキング・チャールズの排除が行われるようになり、一定の移行期間の間はマズルが最も長く、サイズ(体高)が最も好ましいものがチャンピオン犬として選出されるようになった。

その後さらに徹底的な排除が行なわれた時期もあり、キング・チャールズの影はすっかり薄くなってしまった。現在は昔日の面影も無いほど人気が落ちてしまったが、一時的な流行や嗜好に左右されない熱心な愛好家がおり、今日も愛玩犬種としてブリーディングが継続され続け、短吻種を好む愛犬家に親しまれ続けている。日本でも好き嫌いが分かれる犬種のためあまりメジャーではないが、数年に一度国内登録が行われている。国内でもブリーディングが行なわれていて、ブリーダーからの入手が可能である。
特徴 :

マズルはつぶれていて、目は小さめで離れた位置に付いている。その顔つきはよく「東洋人の顔つき」と表現される。頭部は大きめでややずんぐりした体つきで、脚は細い。耳は垂れ耳、尾は垂れ尾でそれらには飾り毛がついている。コートはウエーブがかったロングコートで、毛色はブラック・アンド・タン、ブレンハイム、トライカラー、ルビーなど、キャバリアと同じものである。体高26〜31cm、体重3.6〜6.3kgの小型犬で、性格は飼い主家族によく甘え、陽気であるが見知らぬ人には無愛想である。子供にも寛容で、しつけの飲み込みも良い。運動量は少ないため散歩の時間も短めで済み、高齢者でも安心して飼育することが出来る。長毛種だが、寒さには弱いので冬季の健康管理には十分注意する必要がある。かかりやすい病気は熱中症や軟口蓋過長症、口蓋裂、心臓病、水頭症、気管虚脱など。先にも述べたようにいびきが大きいため、その点は飼育する前から家族の了解を得ておく必要がある。

尚、キング・チャールズは個体によってマズルの長さに大きな差があり、パグなどのように完全につぶれているものや、つぶれておらずチワワのように短いもの、更にはキャバリアとほとんど同じ長さのマズルを持った犬も存在する。このため、マズルの長い個体は時としてキャバリアとして流通し、誤ってキャバリアの繁殖に使われてしまうといった事故も過去に起こっている。現在そのようなことはほとんど無いが、稀にこの影響でマズルが標準値よりも短いキャバリアが生まれることもある。